「頭痛持ちだけん、雨が降ると痛みが強くなるけんなぁ」
と頭痛持ちの方からよく聞きます。

また
「気圧差で頭痛が強くなる」
「とにかく寒くなると頭痛が激しくなる」
これらも、鍼灸院の現場ではよく聞く話です。
では、本当に雨と頭痛に関連があるのでしょうか?
鍼灸師の立場から、雨についての考え方を書いていきますね。
1、雨がどの様な影響を与えるのでしょうか?
まず考えられるのは、雨で冷えてしまうということです。
冷えてしまうと、足が冷たくなります。
そして、熱が頭に登り、頭痛を強くさせる原因の1つにもなります。
しかし、これだと雨というより、冷えだけが原因にも思えます。
雨の場合、冷え以外にもお身体に影響を与えることがあります。
2、東洋医学では雨からの影響するものはあるの?
東洋医学では、湿気のことを『湿邪』と言います。
湿邪ってなんだか邪気みたいで、悪者に聞こえますよね?(;゜0゜)
要は気候の影響と考えてくださいね。
湿邪は、血流の動きを滞らせる作用があると言われています。
また、津液(しんえき)というリンパや骨髄液に相当するものの流れが鈍ると、頭に熱がこもったままになるので、頭痛が酷くなります。
3、鍼灸治療ではどんなことが出来ますか?
東洋医学である鍼灸では、湿邪というものを散らす形での治療が可能となります。
身近に例えれば、身体の水の流れを疎通させることにより、血流も同時に促すことができて、頭痛という熱を追い出して行くことです。
単に楽にするだけではありません。
雨が降っても冷えてきても、頭痛にならない体質を作ることが、東洋医学では可能です。

他にも湿邪の多い、例えば梅雨時に起こりうる、関節の腫れやムチウチの痛みなどにも効果をあげることが可能です。